2023年 仙台宮城野道院 新春法会(その2)

先にご紹介しました仙台宮城野道院の新春法会のご報告としまして、
佐藤道院長の法話を公開いたします。
実社会・生活で多いに役立つ内容のお話ですのでご参考いただければと思います!

仙台宮城野道院新春法会 法話「四摂事」令和5年1月28日

道院長 正範士大導師七段 佐藤淳一

 今回の法話は、Aスマナッサーラ氏の「成功する生き方」を基にして「四摂事」を紹介します。

この四摂事は「ししょうじ」と読みます。

少林寺拳法では、鈴木義孝先生がよく講話で用いられお話しされていました。少林寺拳法が社会に必要とされるリーダーを育成する組織だからです。この教えは、釈尊が説いた原始仏教以来説かれています。

 (摂)は引き寄せてまとめる意、人々をひきつけ救うための四つの徳と岩波仏教辞典には紹介されています。

 この本の中で、リーダーになるための四つの貢献として紹介されていました。

分かち合う(布施)‥人間関係はギブアンドテイクでなりたっています。そのうち自分がしてあげる部分をしてあげるのが与えることなのです。社会の中での役割分担をしっかり行う人が信頼を得ることができます。

優しい言葉を語る(愛語)‥「愛語」とは聞いていやでない、聞いて楽しい心を慰める言葉という意味です。話し言葉です。相手の心に受け入れてもらいたいその時口から出す音が言葉です。話すからには、話した内容が相手の心に届くように話すべきです。そのための工夫が「愛語」です。自分の言葉は花だと思い、聴く相手の心が花瓶だと思い、言葉という花を活けるのです。

世の中のみんなに役立つことをする(利行)‥布施を一歩進めます。仕事、学校、家庭での役割を果たし、そのうえで何か自分のできることで世の中に役立つことをすることです。「道院長」などもそうですね。地域の役員などもそうです。「愛民、愛郷の心」です。

どんな時も平等な気持ちでいる(同事)‥人間、生物どの「命」も平等です。私が偉いのではないのです。常に物事をよく観ましょう。お互いに高め合うのです。合掌礼とは何でしょうか。。

それぞれ拳士には、この本の読み聞かせを行いました。これも「愛語」でしょうか。少林寺拳法の武専の派遣教員で全国に行き行った全体講義、教員として40年携わった教育現場で講義するときも気を付けていたことは、話す内容はもちろんですが、話し方です。心で演武するようにしました。結果的に話す内容よりも、話す人間の「心情」が伝わるようでした。

法話後感想をグループでお話ししてもらいました。「法座」ですね。

我々は、まず自分自身のリーダーにならなくてはいけません。「自己確立」です。この「四摂事」を実践することによりまず自己の人間性が開花発現してゆくのです。開祖宗道臣先生が説いた「うぬぼれではない本当の自信」を身に着けることができます。そうすれば「自他共楽」の幸福な理想境のなかで、人生の歩みを天地の間で堂々と歩むことができるのです。

 合掌

こちらは新春法会終了後の修練の様子であります。
儀式後ということで、これまでとはまた違う新たな気持ちをもって楽しく修練を行いました!
 

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