少林寺拳法には大学時代に出会い、何とか卒業までクラブに在籍することができました。
大学卒業後一般企業に勤務しましたが、赴任地域に少林寺拳法の修練場所がありました。そこでの指導していた道院長の先生に道院設立を勧められたのが道院長になるきっかけとなりました。
その後、会社勤め続けながら小学校教諭の免許を取得し、結果的には教員として勤務しながら道院長を続けて35年が過ぎました。仕事との両立は大変な時もありましたが、仕事での関わりから入門する方もおられるなど、活動が広く認知されるすることにも繋がりました。
人生の転機ともなった少林寺拳法との出会いには、とても感謝しています。
現代社会の一側面として、一人一人の能力や適性、興味・関心等における価値観の多様化が見られます。
そのため、一人一人が自分を取り巻く環境の中で、自分の個性を生かし、人々と互いに認め合い、協力しながら歩んでいくことが求められてきています。ただ、明確な目標が無ければその歩みも滞ってしまうことが考えられます。
教育関係の仕事に携わっていることもあり、社会の動向に関する情報にも敏感な環境におります。社会の動向を見据え、誰もが道院での活動を通し、自分の目標と歩む道筋を見つけ、時にはつまずき、迷いながらも目標に少しでも近づけるよう、寄り添い、共に悩み歩める指導者になれるよう心がけています。
21世紀の現在、社会のいろいろな分野での技術革新やグローバル化などが進められています。中でも社会の高度情報化によるICT機器の開発、国境を越えた医療や経済の交流などには目覚ましいものがあります。
ただ、それと共に求められてくるのが、これらの社会の変化に対応していくためのスキル(訓練を通じて身に付けた能力)と言われるものです。
これからの社会に対応していく子供たちや私たちには「21世紀型スキル」を身に付ける学びが必要です。
道院での活動を通し、一人一人の拳士が目指せる道を見つけ、時にはつまずきながらも「自らの道の歩みを学べる場」、そのような道院を目指しています。
子供から大人まで、幅広い年齢層の拳士が在籍しています。中には、以前在籍した拳士のお子様や、復帰したお父さんとそのお子様、孫、父親、祖父の三世代での関わりなど、35年という長きにわたる活動が現在の拳士の在籍にも繋がっています。
また、一般拳士も多数在籍しており、熱心に修行に取り組んでいます。その根幹となっているのは、金剛禅教え、そして、道院の活動を支えてくださっている拳士・保護者の皆様のご支援とご協力、様々な活動を通して築かれた信頼関係です。
修練における厳しさはあるものの、終始和やかな雰囲気であり、一人一人が互いに認め合い、支え合っているのがとても感じられる道院です。
父をきっかけに、少林寺拳法を始めたく、小学校の低学年より入門し、現在も継続して修練に励んでいます。
出来る技が増え、また難しい技もたくさんありますが、新しい技を教わるのが楽しいです。
どんな技も、先生方が実際にやってくれ、みんなが汗を流しながら技の習得、意味を教えてくれます。
修練に来る人たちの年齢はさまざまですが、楽しく修練ができることが嬉しいです。
759期 伊藤 晴太郎